194話「ガンマニアは笑わない」
戦場で死体から武器を持ち帰るのはまあ普通かな、と思えるけど、お気に入りの銃を収集してるっつうのがなー。不良軍人よね。
というか、菊田ファンの方々には大変申し訳ないんだが、あの上着の中からバッとガンケース?を見せた時、既視感のある気持ち悪さを感じた。
その気持ち悪さはなんなのか。オタクが(特にラブライバー)が缶バッジで全身を覆っているアレに似ているからだと。
いやキモオタの缶バッジと一緒にすんなや。という意見はごもっともだし、私もあそこまで狂信的ではないがラブライバーだった時期があったので気持ち悪いと嫌悪しているわけではない。
単純に同じオタクとしておまえもか。という気持ち悪さ。いくら自分がオタクであれ、度を越した収集家や熱量は時に同族と言えど引いてしまう。アレです。
あとね、サイリウムホルダー。
知らない人もいるかもしれんが、ああいうタイプのサイリウムホルダーまじで公式グッズであるのよ。
菊田はナガンM1895推し。
しかもまた鹵獲することにとりつかれていたってのがな。正気じゃないことを表してると思う。要はこの人、ハンドガンが欲しくて欲しくてたまらない。この人もまた、己の欲に忠実な人間のひとり。
もうお尻から入れたお湯を口から出す陽気なおじさんではない。
「ふざけやがって」
もうこの一言で、菊田の狂気っぷりが窺えた。何かにとりつかれた人間というのは視野が狭くなり自分しか見えない。私はそういう人間をとても恐ろしく思う。
宇佐美が茶目っ気たっぷりに目的を吐いたことも、なんか裏があるような気がする。
ドジっ子に見えて宇佐美は網走監獄に苦労してまで潜入させられる人物なんだから、密偵としては優秀なんじゃないかと思っている。
そしてあの逆さつらら、氷筍。
あれね、今年うちの家の玄関でも同じ現象が起こってた。
まあうちの場合原因は結露なんだけどね。