どぶろく

主に毎週本誌更新後に尾形の行動心理を考える。あとアニメの感想。基本的に話が長くなりそうなものはこっちに書いてます。

今日は本誌の感想でも尾形の考査でもなんでもない。

ただの二次創作に対する、不定期に浮かび上がる自問。つまらない独白だ。

 

そもそも私は5年?6年?くらい、創作コスプレの世界にいた。

きっかけは「ちやほやされてぇ」

たぶんそれだっけだったかもしれない。

当時はまだ露出の多い写真をアップする人が少なかった。

本格的に版権コスプレをする経済的な余裕も技量を身につける覚悟もなかった私は、軽率にTwitterで評価を得られる露出を選んだのだ。

身体に自信があるわけではなかった。

なので自信のない部分は隠す、鍛えてどうにかなる部分はアップする。

そのうち色んな衣装で、オリジナルの世界観をイメージし、写真に収めるようになった。

まだそれほど人が手をつけていなかった、ガスマスクと露出の多い衣装というカテゴリーを作り、競技人口の少ない土俵に上がれば、必然的に私はそのカテゴリーでは上位に立てると思っていた。

とても浅はかだ。

 

しかし自分の作品は好きだった。

自分の好みを好きなように詰め込んでいる。

風俗店の広告のような、大衆的な「エロい」よりも、格ゲー女キャラに憧れていたのかもしれない。そういう方向性で被写体活動を続けてきた。

 

当然だが、露出をしていればTwitterで簡単に評価がつく。これは肌色面積に対する脊髄反射だと気づくのに、そう時間はかからなかった。

だが「いいね」を簡単に得られて喜んでいた自分に、冷めてしまった。

そんな、通りすがりの風景に少しの感情の動きを得ることでは、承認欲求が満たされなくなった。

 

数ヶ月、露出をすることを封じた。

その間も被写体として、オリジナルのコスプレの写真をアップしていたが、理由無く露出を封印したことで、当たり前のようにフォロワーが減っていった。

だが私はそれでよかった。

露出を一時的にやめた私を、フォローし続けてくれる人達はどんな人なのか。そこに興味があったからだ。

 

そういう経緯を経て、今度は二次創作の世界に10年ぶりくらいに戻ってきた。

同じ土俵には何人もの創作者がいる世界に。別に競い合う場所でもないのに、SNSの発達により、簡単に優劣の差を見せつけられる。

圧倒的な人気作家と同じ場所で、自分の作品を公開する意味はあるのか?と考えるようになった。

 

どうしても書きたいものがある。

そうやって戻ってきた。創作することがどういう形であれ、私は好きなのだろう。

だが二次創作の世界は、オリジナルよりも常に比較できる要素が多い。

同じカップリングというラインに立った時点で、それは比較要素になる。

他人と比べることに、なんの意味もないことはわかっている。しかしどうしても、可視化された評価は目に入ってしまう。

わかりやすい評価、目に見える評価は嬉しい反面、恐ろしい。

 

それでも書くこと、創ることをやめられずにいる。

自分にも人並にできることがあると証明したいのかもしれない。

何をやっても人並み以下の能力しか持たない私にも、人並みにできるものがあると、教えてやりたいのかもしれない。せめて人でいたいという、悪あがきのようにも思える。

そのためのツールとして創作をしているのなら、今すぐ出ていけと言われるだろう。

でもどうやったって、頭の中に湧いてくるものを、表現し、残すことが止められないのだ。どうしようもなく。

 

そして今まで私は大衆受けから逃げて、競技人口の少ないニッチな世界を求めてきたじゃないか。

それは二次創作だからと言って、覆る趣向ではないだろう。

誰もやったことのない作品を。自分が唯一無二の存在になりたいと、カメラの前に立ってきたのではないか。

だったらそうやって創ってきた作品に、少ないながらの評価があることは、稀有で誇らしいと思わなければいけないのだと。

どうやったって私は、たくさんの人が求めるものを創ることができない。いやたぶん、したくはないのだろう。

商業活動ならば、その考えは通用しない。

ならばもういっそ、自分のどう足掻いても切り離せないひねくれた性分を貫くしか、自分を肯定する道はないのだと、腹を括るしかないのだ。

アンダーグラウンドのもっと下。汚泥の中から生まれるものがきっと好きなんだ。日の当たらない、しめっぽくて醜くて理解に苦しむようなものを公開することで、似たような自分を肯定してくれと願っているのだろう。胃の中で苛立ちが熱くなるくらいに、浅ましいと思う。

 

「何者かになりたい」

私の創作の根底はそこにあるのかもしれない。

 

189話「金カム大空襲」

前回に続いてみんな怪我しすぎじゃないか?

いや、これ、正直に書いていいだろうか。

 

サトル!どうしたいんや!!!

この2回でレギュラー陣どんどんリタイアさせて、この漫画の矛先はどこへ向かっているんだと、正直思ったわけだ。

尾形の右目は話の流れからまあそうなるわな、ということにもできる。というかそうでも思わないとやってられないのだけど。

しかしここにきて、谷垣まで危ういし、なにより軍曹、首いっちゃってるじゃん。

「天から役目なしに下ろされたものはいない」がこの漫画のテーマのように扱われているが(単行本のカバー外したところに毎回書いてあるし)軍曹、庇うの二回目。彼の役目は上官を身を呈して守ることにあると言いたいのだろうか。

この「役目」は決して、己のために何かを全うするというものではないのかと、前回から感じていた。

それでは、この漫画の主な題材でもある、民族を守るための戦いにおいて、信念を持つ者と持たぬ者とで、役割に大きく差が出るということなのだろうか。

 

アイヌの文化では、物に宿る魂が役目を終えて天に帰れるよう、傷をつける。

果たしてこのキャラクター達は、自らが役目を全うしたと感じ、天に帰ることができるのだろうか。

誰かの犠牲になることが役割だとい言うのなら、人生はあまりに酷い。人のために命を使うことを、美談だと考えるのは、私が現代の平和な世界に生きているからだろうか。

 

少し話は逸れるが、第二次世界大戦で亡くなった兵士たちは、英霊として靖国神社に祀られている。彼らの命は国のために。そこに彼らの意思があろうがなかろうが、彼らは「お国のために死んだ」とされている。そういう神社だからね。まあそういう解釈として今はここで扱うけども。

でも果たしてそれが正解だったのか。

正しかった戦争だったと後世に伝えたいがための理由なのではなかろうかと、戦争のない時代に生まれた私は思う。

 

結局のところ、正しさの判断は後付けでしかない。

もうこれ感想でもなんでもなくなってきたけど、なんか、こういう退場の仕方(まだしてないが)に私は怒りすら覚えてしまうのだ。

あれだけガンダムやらで、戦争で死んでいくキャラを何人も見てきてもそう思ってしまうのは、キャラに愛着が湧きすぎているからだろうか。

 

民族だ幕府だ軍だとか。そういう誰かが正しいと思って止まないもののために、これだけ傷つかなければならないのかと。

 

まあ、言っちゃえば彼ら軍人だし。テロリストだし。そういうもののために命を張ってると言われればそれまでなのだが。

なんか愚痴っぽい感想になってしまったのは、あまりにも怪我人続出のため、方向性がわからなくなってしまったからなのかもしれない。

 

でもこれでキロちゃん死んじゃったら、いろいろ葬られてしまう事実があるからここではまだ死なないのかな。

ていうか、鯉登、興奮してるのに標準語だったね。

やる時はやるってかんじでかっこよかった。心の中で「貴公子ぃぃぃぃ!!!!」って叫んでたね。よっ!薩摩のオジマンディアス!次は爆破に備えて、ピラミッドの代わりにあの灯台でも投げろよ!

もうこういうくだらない感想しか出てこないな。

 

前回から思ってたけど、キャラにここまでハマらないで、普通に「漫画」として楽しめてたらよかったなあと思わないでもない。

そしたらこの展開も、バトルシーンのかっこよさに興奮できてたのかもしれないな。ひとつ楽しみ方を得てしまったら、本来の楽しみ方を失ってしまったのかもしれないね。悲しいことだが、これも腐女子のサガなのか。ならば脈がなくても最後まで読み切るしかない。

ここまで何度も推しの死を乗り越えて、骨になっても生き返り、また推しをつくるという業を背負ってしまったのだ。

 

どうでもいいけど、白石またおしっこ?それ膀胱炎じゃね?って思ったら、時間軸が前回よりもちょっと前なんだな。

あとたぶんあの寒さなら止血も早いからきっとみんな助かる、はず。

にしても、スヴェちゃんはあの状況下でも何していいのかわからずオロオロしてそうだよな。そりゃそうか。無理やり連行されたらいきなり戦闘に巻き込まれてるんだもんな。どこまでも不運だ。家出、窃盗、逮捕、脱獄の次はなんだろ。思いつく限りの悪事をやらかしてんな、この娘は・・・。

今後の尾形を考える

先週の本誌ショックから10日ほど経って、読んだ直後の動揺した感情から、少しは落ち着いて尾形の今後を想像できるようになった。…と思う。

 

狙撃手として大事な右目を失う。そして流氷から落ちた銃。

これまで金カムは、何気ない1コマにその後に繋がる意味を持っていた。

私が記憶している中では、オロッコ民族の天葬。ロシア正教の八端十字架がクローズアップされているコマが気になって調べていたことがある。

あれは、その後の展開で、ロシア正教の拡大。つまりはロシア正教アイヌ民族のすぐ近くまで脅かしてきているという示唆だったのではと、解釈している。

 

そう考えると、あの銃が海に落ちた1コマにも、何か意味があるのではと考える。

そもそも尾形が銃を使うようになったきっかけは、母親にとり憑いた父親の影を引き剥がそうとしてのことだ。

鳥を撃って持ち帰れば、母親はあんこう鍋の呪いから解放される。つまり、もう帰ってくる希望のない呪縛から解かれる。そして、自分に目を向けてくれるのではないかと。

尾形は、鳥を撃てば母親が自分を見てくれる。

勇作さんを撃てば父親が自分を思い出す。

その銃で命を奪うことで得られるものがあると考えていたのかもしれない。

 

もう何も撃てなくなってしまった尾形。

しかし銃を向けた先で得られたものがあっただろうか。

もしかしたら、杉元を撃ったのも、ウイルクが杉元に金塊のことを伝えたかもしれないから、ではなく、父親だけではなく杉元をも殺せば、アシリパには自分を殺す理由が生まれるからと考えたのではないか。

 

尾形はそうして、命を得意の銃で奪うことで、愛情は怒りという感情を得ようとした。

あの1コマは、もうおまえの銃では何も得られない。得られなかったじゃないか。もう諦めろ。という意味に思える。

 

しかし尾形には、それ以外に他人の感情を自分に向かせる手段を知らない。

だからこれからそれを知ることができるかもしれない。尾形が人らしく成長するのではないか。

とは、私は思えない。

絶望的なことを言うが、あの年齢になるまでまともな感情を持ち合わせていない人間が、一般的に正攻法とされているものを得ることは、かなり不可能に近いと思う。

それくらい、幼い頃から根付いてしまったものは、呪いのように身体に染み付きあらゆる場面で痛み出すのだ。その痛みで思い出すのだ。撃てない自分は、誰の感情も得られないと。

 

完全に経験則から言ってるだけだし、まあ漫画なのでそのへんは実際の人間の心理が当てはまるかもわからないが、たとえ尾形の出自を聞いて同情されたとしても、尾形の心には何も響かないだろう。

同情なんで犬のエサにもならないし。

同情されたとこらで、これまでの人生が覆るわけでもない。

未来を生きようとするために必要なのは、自分の判断と行動しかない。

他人はいくらでもアドバイスはできるが、実行するのは結局は自分なのだ。

 

散々書き続けてきた尾形が何をしたかったのかの理由が、だいたい明らかになってしまったが、キロランケとの接触の段階もまだわからない。

 

188話のタイトル「生きる」には、生きることの残酷さを表しているのか。生きることの意味を示唆するような展開があるのか。

生きる意味がわからない私にとっては、とても気になる流れになりそうだ。

188話「尾形、死よりも重い罪」

 

毎週頑なに続けてきたタイトルも変更せざるを得なくなった。

誰かが、利き腕か利き目を損傷するのではないかと言っていた。

私はそれを読んで、それは死よりも重い罰なのではと思った。

 

生きててよかった。

そう思えるのは人生を幸福と定義している人たちかもしれないと、私は思う。

生きて、これまでの罪を背負う事のほうが、地獄へ落ちるよりも修羅の道だと私は考えている。

 

私は自分の人生に照らし合わせ、「死」こそ救いだと考えているような人間だ。

別に尾形のように、法を犯すことはしていない。

だが、生きながらえさせることは未来を考えさせられる。

その未来に、幸福を想像できない人生を歩む者にとって、生きていることこそ地獄なのだ。

 

尾形に話を戻すが、右目を失った。

彼の利き目が右目なのかどうかはわからない。利き目を失ったとしても、銃の腕に支障がでるのかはわからないが、これから心も身体も欠けた状態で、杉元の制裁を待つことになるのだ。

仮に銃が撃てなくなったとしたら、彼は無防備のまま、粛清を受ける。それだけのことはした。当然の報いだと思う。

だが杉元は「この流れでは死なせねぇ」と言った。そして尾形の射抜かれた目に入った毒を吸い出した。

これは決して尾形を助けたわけではない。

アシリパさんを、人殺しにさせないため。「おまえなんかの命で」と。

不殺の信条を持つ少女、アイヌの希望になるべくアシリパさんには、尾形の命は軽すぎたのだ。

 

目を射抜かれ、倒れる寸前で尾形は笑っていた。

尾形には、もう銃を撃てなくなるかもしれないことや、自分の命よりも、不殺の信念を抱く者に「人殺し」をさせたかった。

それがようやく叶った、という顔だったのだろうか。

そして罪の重荷を課せることで、罪悪感を試したかったのだろう。ひとり殺せば二人目、三人目と躊躇いはなくなるだろう。

そして薄れゆく罪悪感に、自分の「人を殺して罪悪感を抱く者なんていない」という共通認識を認めたかった。

マイノリティからマジョリティに昇格したかったのかもしれない。

それがきっと、尾形の考える「救われる道」だったのかもしれない。

 

けれどその願いは破られた。

暗闇の中、己の罪を悔い改める時間を与えられ、死を待つのだ。

 

これほど残酷な「生」はないだろう。

思えば尾形は、あの時殺される覚悟があったのかもしれない。そうすることで、願いは成就されるのだから。

死を願う人間にとって、死ねないことは呪いなのだ。

そう、尾形に与えられた罰は死よりも重い。

 

尾形にこの先救いはあるのか。

何をもっても叶えられなかった、不殺の信念を汚すことを絶たれた今、それを覆す希望は現れるのだろうか。

 

完全に尾形を悪役として見ていたなら、杉元とアシリパさんの再会シーンも楽しめたのかもしれない。

白石シャンパンも心から笑えていただろう。

だが、想像できない尾形の希望ある未来を思うと、何も頭に入ってはこなかった。

 

独眼のスナイパーとして、新たな道に進路変更できるほど、尾形の心にはすでに常人の感情は残っていないように思える。

推しが死ぬのは当然悲しい。

だが尾形に関しては、死をもって救われて欲しかった。

 

先週の不遇な出自と人生に抗う姿に、生きる希望を私は与えられた。

それでもし今週殺されたとしても、おつかれ、と言って見送ってやる覚悟があった。あなたが抗った運命というしがらみに、私も抗う活力を見いだせたんだと。

 

それでも生かされたのなら、これからもみっともなく足掻いてほしい。ここからまっとうな人生なんてないだろうけど、それすらも楽しんでくれることを願う。

どうか救われる道が、ありますように。

187話「尾形、おまえいったい何がしたいんや」

「父さんは嘘つきじゃなかったんだ!アムールトラはほんとうにいたんだ!」

ここをスルーして今回のブログを書けるほど、私はラピュタに対して無関心ではいられないのだ。

 

いやもうそんな悠長なことを言ってる場合ではないじゃないか。

なんだあの白目は!あの白目から煙が出ている!(たぶん眼光だ)

とうとう本性を現しやがった。現してしまったのだ・・・。

もうさんっざんあれこれ考査したが、ぜーんぶ水の泡。

いや、なんかどこかで尾形にも確固たる目的というか信念があったのかなって思いたかったのかもしれない。

尾形よ、非道であれ。なんて言っておきながら、非道になれるのは何かの信念ゆえなのだと。理由があっての非道さという免罪符を与えたかったのかもしれない。私は。

 

だが違った。

かんっぜんにコンプレックスからじゃねーか!!!!

自分の歪んだ出自、不遇な血筋。それがどこまで、誰にまで通用するのかを試したかっただけじゃねーか!!!

尾形の生き方に機能美のようなものを感じていたのは事実だ。

だがあまりにも、尾形は私が想像していた以上にある意味では純粋だったのだ。

「あーあ、やっぱり俺では駄目か」

清い人間。人を殺すこと善しとしない人間に勇作さんを重ねていたのだ。あの時から、尾形の狙いは、アシリパさんの「不殺の誓い」を試してみたいという衝動に駆られていたのだ。

なんということか。

清い人間なんていていいはずがない。

それだけが、尾形を肯定してくれる。自分の不遇の運命を肯定してくれる唯一の「事実」であるのだ。

尾形はきっと、自分が救われるために試し続けたのだろう。

「いていいはずのない人間」だった、妾腹だった自分が、そうではないと確認できる手段は、清い人間の手を血で染めることだったのだろう。

めちゃくちゃ悲しいな。

そうでなければ自らが「救われた」と思えない人生って。

 

でもなんとなくわかるんだ。

堕落した人間を見ると安心する私にも、覚えがある。

キラキラとした人生を送る人間に、なんらかの落ち度があればいいのにと。そうしたら、私だけが異端ではないと少しでも安心できる。

なーんだ結局みんな私と同じクズな部分もあるんじゃーんって。そうでなければ、私は自分の存在を社会の底辺だと否定し続けて生きねばならないから。

だが尾形のように相手をも陥れようとする頭も行動力も残念ながら私にはない。

尾形の方が、よっぽど自身を尊重したいともがいている。生に対して貪欲であるように思える。

そのために、同じ釜の飯を食い、短い間だが寝食を共にした相手を、あそこまで冷酷に追い詰められる。やってることは冷酷で傲慢だが、自分に与えられてしまった運命に抗おうとする姿には正直美しいとさえ思えた。

そんな感情を持ってしまう私も、あちこち欠けた人間だからなのだろうが。

いやーでもしかし、杉元が最後に食べたいものを聞かれて、あんこう鍋はないだろ。

もうだいぶ万策尽きたって感じだな。

 

まあここまでど悪党ぶりを晒してしまった尾形に、復活の道はもうないだろうなと覚悟している。

ここから信用を挽回することはもう不可能だし、バーサク状態の杉元に勝てる気もしない。

なによりストーリー的にもう戻れる場所はないんじゃないかと思える。

ここで尾形、ターンエンドか。

ほんとうにこの漫画は、親の呪縛に苦しめられる描写が多いな。ということはそれが、アイヌ文化の存続というこの漫画のテーマの裏に潜む、親が子に与えた呪いにも似た使命に対して、どう振り切り自分の意思で道を決めるのか、というアシリパさんの金塊に対する選択が鍵になるのかもしれない。

親の意思も親の不貞による不憫な出自も、理想も、すべて自分で断ち切っったっていいんだよ。

っていうメッセージがあるのかもしれないね。

 

【追記】

一晩考えて、あの炭鉱トロッコレースのあとに合流した時に、リパさんのお父さんがのっぺらぼうなのか?と、尾形が気づいたシーン。あの時からすでに尾形の計画は始まっていたのかな?・・と。

敵兵とはいえ、誰ともわからぬロシア兵を撃てというより、肉親を殺した相手ならばどんなに不殺を信条としている人間ですら殺すのではないか。

尾形にとってのっぺらぼうが金塊を強奪した犯人だろうが、パルチザンだろうがどうでもよかった。むしろ尾形はのっぺらぼうとしてではなく、単にリパさんの「父親」だから殺したのではないか。

そうするためには、キロランケの方につくことが自然だった。

のっぺらぼう、つまりウイルクを始末したい人間と組む必要があった。リパさんの父親を自分が殺すために。

そしてリパさんの不殺の信条をぶち壊し、どんな清い人間でも憎しみに駆られれば皆、自分と同じなんだと自らを肯定するために。

 

これね、尾形すごく非道で卑怯な人間に見えるでしょう。

いや、まともな感覚を持っていたらそうなんだろうけど、私は違うんだよ。

自分の不遇を誰かや世間のせいだと文句ばっかり言って、不貞腐れているよりも、尾形はとても自分のことを大切にしようとしているんじゃないかって。

「そんな人間いていいはずがない」

と、勇作さんに自分を全否定されながらも、そうではない。自分のような人間はいるはずだ。自分だけは決して自分を否定しない。自分を肯定できるのは、自分しかいないんだって。

 

だって私なら、あんな清い眼差しと心で「そんな人間いていいはずがない」なんて全否定されたら、もう立ち直れないよ。

正義の代表であるかのような軍神に、そんなこと言われたらもう目も当てられないよ。

正義の審判をくだされて社会から異端として追放された気分になっちゃうよ。もう家から二度と出ねぇよ。

 

なのに尾形はどうやっても自分を肯定することをやめなかった。

生きることを止めなかった。

これって、人間としてすごく泥臭くて見にくいけど、生命としては純粋でとても美しいものかのように見えた、私には。

私のように、世間に中指立てるだけで、何もせず生きているような人間からしたら。

 

という感じで、かなり主観で尾形を過大評価するような内容になってしまったが、「そんな人間いていいはずがない」なんて台詞は、人類の誰にも言う資格なんてない。

勇作さんにだって、尾形にだって。

尾形はきっと勇作さんのあの一言が、正義のバットで頭をぶん殴られたような強いショックを受けたんだろうな。

理由があれば罪悪感など感じない。

尾形が出した、人を殺すことで生じる罪の意識からの逃れ方は、「憎しみ」だったんだね。

そう、憎しみがあれば殺す理由が正当化される。

情状酌量ってやつね。月島さんもそうだし。

尾形はリパさんに勇作さんのような、偶像を重ね、恐れていたのかもしれない。

たしかに、アイヌの未来を導く偶像のような存在として育てられた。杉元の言うようにジャンヌ・ダルクのようなね。

尾形は憧れていたのだろうか。いや、偶像こそ汚れてほしい。そして手の届かぬ場所から見下ろされるのではなく、自分たちと同じ場所まで引きずり下ろしたい。そう思っていたのかもしれない。

皆、同じ境遇、同じライン。自分だけが暗い底辺にいるんだったら、それはあまりにも不憫だから。

186話「尾形、おまえ何がしたいんや」

新年あけましておめでとうございます。

という挨拶もそこそこに、巻きで今週の尾形を深掘りしていく。なぜなら私は今日引越しなのだ。無論、これを書いている余裕などない。ないのだが…。

 

相当、尾形あせってんねこれ。あせってるよ!焦ってる!もうなりふり構っていられない尾形を見るのは初めてではなかろうか。

母親、父親、異母弟を殺した時ですら、あんなに冷静でいられた尾形がよ?金塊の鍵を思い出したリパさま。すぐそこまで追ってくる杉元。そろそろ頃合になったキロランケ。この三人に対して、ソロで立ち向かわなければならない。

言ってみれば、やっぱり尾形はここまで単独で行動していたということになる。

誰よりも先に、金塊の鍵を知る必要がある。

Why、なぜに。

と、ここでまた振り出しに戻る尾形の目的。もうこのブログタイトルにも限界だ。

だってわかんねーもん。本気で尾形が何をしたいのか、オラ、わかんねぇ〜。

 

しかしここに来て、金塊にまつわる二代恐慌とされた、鶴見中尉と土方に、新たな勢力「尾形」が加わったことは、はっきりとわかる。

最初こそ、尾形は中央のスパイ説や、土方の手足だと推測していたが、ここまでくるとそれも違うような気がする。

なぜなら尾形が尋常じゃなく焦っているからだ。

他人に示唆された目的のためなら、ここまで焦るだろうか。

そりゃ任務が失敗すれば、それ相応の仕打ちが待っているわけだから、任務遂行に全力は尽くすだろう。

だが、他人の目的のために、ここまで取り乱すのだろうか。あの尾形が。

勇作さん懐柔に失敗した時ですら、焦らず、あっさりと次の機会にかけようと手放した、あの尾形が。

 

つまり尾形には時間が迫っている。

ここで聞き出さなければもう二度と機会はないという、タイムリミットが。

 

まあここまで考えたところで、私の矮小な頭では、尾形の目的なんぞわかるわけもなく。野田カムイの手のひらの上で、堂々巡りをするほかないのであった。

 

ていうか尾形、狙撃ってワードを出したら真っ先におまえしかおらんだろ。

ここでまたボロを出してしまうのか。

リパさまから金塊の鍵を聞きだすには、信用が第一なのに、焦ってコミュ障がベラベラと喋ると余計なことまで口走ってしまうアレじゃねぇか。わかるぞ。私もその口だ。

でもあの状況の尾形は、とにかく自分を信用させるために、リパさまに他人の信用を失くしてもらう必要があると考えたわけだ。

それ、他人の悪口を吹き込んで自分と徒党を組んでくれっていう、クラスに一人はいそうな女子のやることやで、尾形。

手っ取り早い方法ではあるが、リパさんはクラスに一人はいる「そんな悪口を吹き込むおまえこそ信用できん」って突っぱねる、いじめっ子にも屈しない女子やで。

もーあかん。尾形、おまえが口下手なせいで見てられん。これは共感性羞恥というやつだろうか。

ただ、私は尾リパが地雷であり、成人男性と少女という組合せは、LEON以外認めん人間なので、尾形が容赦なくリパさまの手首をむんずと掴んで引っ張っていくところにトゥンク♡したのだ。

尾形よ、常に非道であれ。

というか、目的のためなら、女子供、平等に扱うという考えが機能的で好きなんだ。私は。

 

そして、いよいよ時間がやばいので尾形以外の感想を一言いって終わる。

 

げんずろ!おまえは秋田のヒーローだ!

金足農業か谷垣かってくらい、もう凱旋パレードやろうやろう!

185話「尾形、おまえ何がしたいんや」

スヴェトラーナ、家出に男と盗みで逮捕って、ヤンキーだな。

 

まあそんなこと言ってる場合じゃない。

尾形〜おまえ、今まであんまり人付き合いしてこなかったから、こういうとこで墓穴を掘るんだぞ〜?

敢えて目線を合わせて警戒心を解こうと思ったんだろ?フチやコタンというワードを出して、リパさんの故郷への思いに揺さぶりをかけたつもりだったんだろ?

しかも意外と自分はリパさんに貢献してると、タカをくくっていたな?

甘いな。リパさんはおまえが思うよりも聡明なんだな。

見ました?あのリパさんに「じゃあなんで〜」って言われた時の、尾形のスンッとした顔!

勇作さんの時しかり、尾形は人を懐柔するのに向いてないのな。

そこが尾形のいいところだと私は思ってるけどね。

 

そして、やっっっと、尾形が単独で金塊を狙っているという確証が得られた。

先週までは、脅して聞き出すのかと思ってたけど、そういえば勇作さんの時もそんなことはしなかったな。

わざとらしく「良い人」を演じるも、やっぱり尾形にはネゴシエーションは難しい。そりゃな。尾形口下手だしな。

 

んで、とうとう杉元を双眼鏡越しに確認してしまった。ドクン…。

あなたの音、ドクンドクンドクン、聴こえてくるよ、ドクンドクンドクン。

ランカか!

もしかしたら生きてるかもな〜なんて言ってたら、ほんとに生きてたよ〜!

まじかよほんとに不死身かよ!って思ってるよね、あの顔は、たぶん。

そしてすーぐ、ジャキッってする。すぐ臨戦態勢に入る。もう殺したくってしょうがない。杉元のこと、始末したくってしょうがないんだもんな〜尾形。

もうとにっかく邪魔なのよ。目の上の杉元なのよ。杉元の存在が尾形の目的を脅かしてると言ってもいいよね?リパさんの目の前でも遠慮なく、ぶっぱなそうとしてるもん。

いや、リパさんに見つかる前にやっちまわないとな。この二人が再会することを、とにかく恐れているんだ、尾形は。

何よりも接触させてはいけない。

え、なんで?

杉元に暗号の鍵を聞き出させて、杉元わ懐柔して聞き出した方が確実ではないのか?

だって杉元は金塊の目的を「惚れた女のため」って尾形に言ってるなら、そんなに額はいらんだろって思うじゃない。

じゃあなんか適当なこと言って聞き出すことも可能なのでは?

杉元をうまいこと利用しようと思ってるのって、鶴見中尉だけなんだよね。今のところ。

みーんな杉元を邪魔者扱いするんだから。先生そういうの、良くないと思う!(だれ?)

 

今年の掲載はこれでお終いという、とんでもねぇ納め方をしてくださいましたが、来年は、新春タイマンショーだと思うと、もう早くこいこいお正月。

 

月島軍曹は、めんどうくさい人間を引きつける磁場のようなものをもってるのかもしれんね。

でもスヴェちゃん大丈夫よ。生きてることを知ったら、捕まったことなんてきっとチャラになるから。

いやならんか。感激の再会ハグしたあとにグーパンだろうな…。手配書で生死を確認される前に帰るんだ。

 

【追記】

なんか、共感性羞恥ってやつねこれ。

普段無口なやつなのに、突然、饒舌になるも話がちぐはぐになっちゃう。

おま俺!

しゃべるタイプのコミュ障とか言われててさ、尾形、一緒にゆーきゃんのコミュ力アップ講座とか受けようぜ?ってなってきた。

もしかしてこの時のために一生懸命、セリフを考えてたとしたら。

フチ、コタン、のワードは絶対入れた方がいいなとか、金塊独り占めしてもしょうがないってことも言わなきゃとかさ。色々頭の中で台詞を反芻するんですよ、我々は。

んで、来る時がきて「あ、これ進研ゼミでやったところだ!」ってな具合に、スラスラと解答用紙を埋めたら、解答欄ズレてて0点だった。そんな感じだ。

いたたまれない…。

いや、尾形おまえ頑張ったよ。尾形にしては、めちゃくちゃ良い奴っぽく振る舞えてたじゃん。リパさんがちょーっと、いやだいぶ聡明だっただけのことなのよ。

…って考えるとさ、あんな怖そうな男と対峙しても、しっかりと自分の中にある疑問を投げかけ、金塊を守ろうとしていふリパさんすげぇよ。私だったらビビってすーぐ口を滑らせちゃうよ。流氷の上だけに(やかましいわ