【ゴールデンカムイ妄想・感想回】尾形の正体【222話〜234話】
無料公開期間が過ぎてしまったので、何話だったかは確認できないが、尾形が土方チームに戻ってきた回。
たしかに門倉だか夏太郎だかキラウシだかは「野良尾形が戻ってきた」と言った。
戻ってきたのだ。
野良だと揶揄されるも、戻ってきた。
つまり尾形は己の勝手で自由に土方チームを出入りできる存在として、認識されている。
以前のブログで、尾形とキロランケの接点はなんなのか?みたいなことを書いた。
だが私は大きく失念していた。
尾形は知っていた。土方から聞かされていた。パルチザンの存在を。
8巻70話『アムール川から来た男』で、土方は「おそらくのっぺらぼうはアイヌに成りすました極東ロシアのパルチザンだ」と明かす。
そして監獄の外にいるというのっぺらぼうの仲間も「アイヌに成りすましたパルチザンの可能性が高い」と語る。
ここで明らかにキロランケだろ!という後ろ姿が出てくるが、この時点ではおそらく土方以外は誰もキロランケの存在を知らない。
だがこのあと夕張でキロランケ率いる杉元チームと土方チームが接触。
そして9巻81話では、キロランケは以前村を訪れた男が土方だと答える。この時もしかすると土方はキロランケがのっぺらぼうの仲間であることを勘づいていたかもしれない。
ということは、尾形にキロランケがパルチザンであることを吹聴した可能性もあるわけだ。
網走でキロランケに加担したことは、土方に命令されたから。というのは考えにくい。なぜなら尾形が人に指示されて動くような男とは思えない。
それに夕張でアシリパがうっかり「私の父は」と口を滑らせた時、尾形はすかさずアシリパがのっぺらぼうの娘かと疑った。
タイトルにも書いてあるがあくまで私の妄想だ。考察ではない。
・アシリパがのっぺらぼうの娘かもしれない。
・のっぺらぼうを殺したら、不殺の心情を抱くアシリパでも自分を殺すのではないか。それを試したい。
・のっぺらぼうを殺せる立場になるには、キロランケにつくしかない。
・キロランケに「おまえは実はパルチザンではないのか」などと脅し、協力関係を結ぶ。
こういった流れがあってもおかしくはないかもしれない。
しつこいようだが私の妄想である。
しかしもうひとつ引っかかるのは、北海道に帰還したあと、なぜ土方の元に戻ったのか、だ。
それ以前になぜ茨戸で土方に自分を売り込んだかである。
偶然入れ墨の噂を耳にし立ち寄った茨戸で、たまたま見かけた土方たちの側についたほうが得策だと尾形は考えた。
だから入れ墨を手に入れる必要があったのだ。それがあれば土方陣営に加入できるから。
ということは、尾形は孤高を気取りながらも、単独行動では不利なことも理解していた。
だから入れ墨という手土産や、相手の弱みに漬け込み協力関係を結ぶなどして必ずどこかの集団の中で行動していた。いわば渡り歩いているのだ。自分に一番都合のいい場所へ都合のいい時に。
こいつもしかして、めちゃくちゃ世渡りうまくないか?
北海道を離れていた間、けっこうな月日があった。
網走監獄潜入時、ちょうど鮭の収穫時期だった。ということは季節は秋だ。それから流氷が溶け、春になった。半年位経っている。
その間、行方をくらましていたにも関わらず、ふらっと戻ってきてもあたりまえのように受け入れている土方陣営。
家族かよ!!!!
放浪息子が戻ってきたわね、みたいな。
「あら今回は早かったわね」ぐらいの、あっけらかんとした雰囲気、なんだよ。
そのあと白髪だハゲだできゃっきゃしながら白鳥鍋食って。
団欒かよ!!!!
というか、右目を失ったせいで狙撃の精度がかなり落ちてしまっているようだが。
撃ち損じたあとの「ははっ」って何?
どんな気持ちで「ははっ」って笑ってんの?
これ、国語の試験だったらせめて4択じゃないと「ははっ」の意味なんて答えられないよ。
普段の生活で「ははっ」って乾いたように笑うことある?つまらない冗談に無理して笑う時しかしないのに、アイデンティティである狙撃ができなくなった時に「ははっ」なんて笑える心境はなんなんだ。
なにが「ははっ」だ。笑ってる場合じゃないだろ!!!
杉元たちも、精度のいい狙撃をされたからってすぐに尾形を疑うんじゃないよ。
君ら尾形が大事な右目を失ったことしってるでしょ?この目で見たでしょ?
狙撃=尾形の認識が右目の損失を上回ってるの、すごいな。よかったな尾形、みんな今でも尾形が最高の狙撃手だって思ってくれてるよ。