どぶろく

ゴールデンカムイの感想を毎週木曜日に更新しています。

197話「尾形モンペのワイ、久々に生気に満ちる」

おし、きたァー!!!(寝起きガッツポーズ)

やっぱただじゃ死なないこの男。尾形、こうでなくては。

ここまで一言も喋らなかったのは意識が混濁していたせいかとも思ったが、ピンピンしてやがったよ。なんであんな元気なんだよ。

ただこれ、杉元がリパさんのために自分を死なせないだろうと踏んでたってことか?それともただの悪運か。

杉元が生きている、近くにまできている。それを見越してのリパさんへの挑発。リパさんの不殺を守るために、杉元は必ずこの状況下で自分を助けるだろう。

こいつ、端から死ぬつもりなんて微塵もなかったのではないか。

窮地を逆転させるシナリオが、どこから尾形の中で描かれていたのか。

 

そしてやっぱりロシア語喋れたよ尾形。

ヴァシリに話を聞いてくるって言ってた時に、いやおまえロシア語わかんの?って、そこから尾形ロシア語ペラペラ説が生まれた(実際に頬ぶち抜いて喋らせる気があったのか?って感じだったけど)

ロシア語ペラペラ説が確定された今、じゃあ尾形はどこでロシア語を学んだのか。

士官学校にも通っていなかった尾形が学をつけるには、月島同様、独学で習得するしかなかったのかと思える。

自分から?それとも誰かの差し金か?

この流れだと、尾形はただ私怨で同行し、口を割ったら用済みになるのを恐れて脱走を図ったと見えるが、ロシア語を習得しているということは、自分の存在価値を確認するためだけとは思えなくなってきた。

 

前に尾形、中央のスパイ説も浮かんだが、この時代にまだスパイを養成する機関はない。鶴見がスパイとしてロシアに渡っていたのは、年齢からして個人的な依頼ではないかと私は思う。

当時、スパイ活動は参謀本部が行っていた。しかしそれとて、優れたスパイを育成するだけの人材も教育もほとんどなかったように思える。(陸軍中野学校ができたのは昭和のはじめ頃なので)

では参謀本部からスパイを出すには、それ相応の適正があると思われる人物に他国語を仕込むなど、その程度だろう。

つまり中央は尾形の素質に目をつけたのかもしれない。人を殺すことに罪悪感のない人間。非常であればあるほど、スパイには向いているだろう。長く行動を共にしても情に囚われない。いざとなったら裏切ることを躊躇わない人間。

長い間ブログタイトルにしてきた「尾形、おまえ何がしたいんや」は、ふりだしに戻ったが、新たなマスが浮かんできたように思える。尾形の目的についての可能性。

そしてこの男、ほんとタフで誰の、もちろん読者からの同情さえも踏みにじる行為。どこまでも「何かが欠けた人間」として生きることに執着しているのか。その生命力というか、己の生存本能に忠実な部分に、久しぶりに私の生気が回復した気がした。

「おまえのような人間が、生きてていいはずがない」(だったかな)は、自分に向けての言葉なのかもしれない。

そう、生きてていいはずがないのは、一般的に見れば尾形のような非情で非道な人間だろう。だが彼は生きる。

身内を殺しても他人を殺しても、欺いても生きる。

右目と銃を失っても、丸腰の手術台の上からその残忍さを持って復活を遂げた。

あのリネン?を纏った姿で立つ尾形の後ろ姿にキリストみを感じた。キリストの話とか全然知らんけど。

天に召されることを拒んで、堕ちた、八端十字架のあれ。地に堕ちて復活した。

まあそういう宗教的な話は詳しくないんで置いといて。

尾形は杉元のことを病床でどう思っていたんだろうな。やはりこの男の単純な思考は利用できる。そう思っていたのだろうか。

 

てか鯉登、めっちゃピンチやん。

鯉登女兄弟が上に二人いそうとか思ってたけど、まさか兄ちゃんだったとはな。だからこそ勇作の死に背くような行動をとった(実際は尾形が殺したんだけど)尾形を余計憎むのか。

でもすぐには撃たないってことは、尾形は鯉登の忠誠心を揺さぶるような事実を話すのか。

鹿児島の名物、ほかにもなんかあったでしょうよ…。